幾重にも重なった魅力おすすめ度
★★★★☆
「秘密1999」は、まず、設定のユニークさに驚かされる。
さらに、その設定だけに寄りかからず、ミステリーとしても読み応えのある展開。
そして、コマ割り、背景、人物が美しく、物語を引き立てる。
加えて、死後、犯罪捜査の為とはいえ、人間の見た物を暴くということはどういうことか、社会的、倫理的な側面にも考えさせられる。
そして、登場人物たちの行動や心情がひたひたと押し寄せ、せつなさが胸にせまる。
最後には、「自分だったら・・」とふと身近な生活を振り返ってしまう。
繰り返し読む度に、視点が変わり、印象が変わり、違った魅力が見えてくる。
さらに、「秘密2001」ではレギュラーメンバーが登場し、それぞれに個性と魅力を見せる。
なんといっても室長、薪の人物像がいい。
まずビジュアルで見せ、次に少々クセのある性格を見せ、さらに洞察力・観察力・行動力にすぐれていると分かり、そして、そんな鉄壁なエリートであるかのような彼が、実は大きなトラウマがあり、もろい人物だと分かり、さらに・・と、次々と多様な顔を見せてきて、見てるこちらは、いつの間にか、新人青木と同化し、薪を助け、支えていきたいと願うようになってしまう。
青木も、薪と全く違うタイプなようでいながら、実は薪同様、カンの鋭さを持ち合わせているようだ。
この二人を中心に、レギュラーメンバーが盛り上げる男達の仲間意識が心地よく、今後彼らがどう交錯していくか楽しみになる。
他には無い設定、ストーリー運びの上手さ、流麗な絵に、社会性に、繊細さ、どこかリアルにも感じさせる距離感、登場人物の個々の魅力と、アンサンブル。
これだけそろえば、定価で買っても損は無いと思う。
ただ、猟奇殺人を扱う設定上、グロテスクな画がちらほらと・・少女漫画にはキツイと思うので☆一つ減点です。
清水作品待望のアニメ化、でしたが…。おすすめ度
★★★★☆
ひっどいね、アニメ版のキャラクターデザイン。特に主役の薪さんはいつも眠そうな眼をしたタレ目の人になってます。なんてこった。こんなの薪さんじゃないやいっ!! 全然華が無いし、そもそもこの薪さんを高校生や女性と見間違う人はいないだろ。青木さんも単に眼鏡をかけたエリート官僚もしくは銀行員みたいな顔になってるし。衝撃が大きくて、ストーリーを追う余裕が無いよ。がっかりだ。
とはいえ、マンガ自体は絵も話もキャラも知的な極上品ですから、多少グロい表現があっても平気な人であれば、誰にでもお薦めできます。個人的には1巻よりも2巻以降のほうが好きですが。エピソードは各巻ごとに終わっているので、必ずしも1巻から読まなくても大丈夫です。
面白い!おすすめ度
★★★★☆
清水玲子さんの漫画を初めて読みました。
死んだ人間の脳を映像化する技術により、MRI捜査という方法で重犯罪事件を追う、法医第九研究室、通称第九。
年齢不詳の美貌を持つ薪(まき)警視正と、老けた新人の青木君にスポットが当てられ、話は展開していきます。
・・・というのが本編で、一巻ではまずはじめに、アメリカを舞台にした短編が収録されています。
大統領殺人事件の捜査への協力を依頼される、読唇術専門家のケビンが主人公の物語です。
とても切なくて素敵なお話で、すこしの謎を残して終わり、その後の展開が気になります。
こちらは本編と絡んでいくのでしょうか?
すごく面白いので、ぜひ続けて読んでいこうと思います。
良い出来でした
おすすめ度 ★★★★★
とても面白いじゃないですか
。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。