ただ、圧倒されるおすすめ度
★★★★★
最初は、書き込みが少なくて白い画面に手抜き感を感じましたが、
途中から物語にぐいぐい引き込まれていきました。
展開していく主人公の生き様と壮絶な出来事の流れに、
ただただ、圧倒される。
白い精緻な画面の空白自体に物語が入り込んでいくような、
不思議な感覚でした。
テレプシコーラのときも思いましたが、伏線の描き方が
とても上手いです。
追い詰められた人間の心理や、よりどころを失った人の絶望の表現は
神がかり的としか言いようがありません。
物語終盤のミルタのシーンでは、思わず鳥肌が立ちました。
バレエの世界に渦巻く「怨」の部分を垣間見たような気がします。
恋愛やバレエといったものを描いているのに、その根底に流れる
もっと深い「情」や「業」、「命」を表現しているのは見事。
ある意味完成された1冊だと思います。
テレプシコーラ2部も楽しみです。
女って、コワ可愛いおすすめ度
★★★★★
ジゼルの、ヴィリ(ウィリー)達に重ね合わせて、“女というもの”を描いていますよね。
女の業とか、女が逃れられないもの、乗り越えなくてはならないもの…。
男を呪い殺そうとするヴィリの親玉ミルタと、愛する人を赦したジゼルは、
そのどちらとも、すべての女の中に棲んでいるのに違いない!
えぐるように描く山岸節、鋭すぎてコワイけど、そこがいつも快感です。
テレプシコーラともども、バレエの世界を丁寧に描いていて、読み応えは充分です。
女性が悩みながら生きるということおすすめ度
★★★★★
多彩なテーマを描く山岸先生ですが、これはバレエ+サイコスリラー+女性もの。
人間ドラマですね。。。
台詞のほとんどが主人公の43歳のバレエ団経営者にしてプリマドンナ、天才の名をほしいままにした女性の、独白なのです
まずはこの美しい表紙!
そして中身は。。手抜きっぽいwような本当に必要なところ以外は書かない独特の筆致。
そこで彼女が語るのは。。仕事やライバル、家庭、恋といったさまざまな悩み。迷い。そして自分を奮い立たせてはまた悩む。
まさに生きると言う事ソノモノ。
他は劇団の事務をとる女性の独白も入るが、2,3名出てくる男性は、全く考えを語らせる場面がない。
これは面白いです。
主人公の女性は恋に傷つき、そして事故に見舞われ生死の境をさまよいながら、自分の真実に気づく。
気づくと言う事から何もかもが始まる。
そんなことを教えてくれる作品です。
あ、
忘れてましたけど
ホラー要素もありますよ。。。。。当然。。。こわいです
((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
相変わらず痛いおすすめ度
★★★★☆
山岸さんのファンになって長いですが、前作のバレエ物はちょっと苦手で読めませんでした。本作は単発だし、主人公が大人の女性ということで喜々として購入。すぐさま読んで、久々の痛さにのたうちまわりました(笑)。
主人公はクセのある女性です。でもその頑なさや潔くあろうとする心根が、最後には愛しくさえ思えました。
ただ、惜しむらくは筆致が少し荒れていたこと。お忙しいのかな。
山岸さんは中年以降の女にシビアおすすめ度
★★★★★
はい、なんだかんだ言っても山岸ワールドです。
ねたばれになっちゃうので、ちょっと詳しく書けませんが。
読んでみてーとしか言い様がないかな?
上出来
おすすめ度 ★★★★★
背筋にゾゾゾという感覚が走りました
。これは買わねばならないでしょう!
ご参考になれば幸いです。大変お勧めですよ!!