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デコイ 迷鳥 (SHY NOVELS 209)

英田 サキ
おすすめ度:★★★★★
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力作!
おすすめ度 ★★★★★

二組のカップルのお話を交互に、過去と現在を織り交ぜて描いて、いろいろなことに配慮の行き届いた構成だった。ところどころに魅力的な人物が配置してあって、スピンオフの期待が高まる。欲を言えばもう少しひたって味わえる余裕が欲しかったかも。それはやっぱり一本のラインをずっと追っていく場合と違って細切れになってしまうから。そのかわり中身がぎゅっと詰まっていて読み応えがあった。中表紙の子供たちはそれぞれ大事なものを見つけたのだろう。
ところで、私は佐藤さん(偽名)が大好きです。ずっとこういう役回りなのかなあ。それもかわいそうだなあ。佐藤さんにもいつか幸せになってほしいです。



お腹いっぱい
おすすめ度 ★★★★★

久々の英田さん、奈良さんコンビということで、
期待しすぎてハズすかなと思ったんですが、とても面白かったです。
お腹いっぱいです。

BL+記憶喪失やら爆破事件やらと、一つだけでも重たい事柄を、
しっかり上下巻でまとめてくるのは流石だなと思います。

いろんな人の死が絡むので、二組(特に火野×安見)の今後には複雑な思いが湧いてきます。

とりあえず男でも女でもいいから、誰か佐藤さんを幸せにしてあげて!



構成の妙
おすすめ度 ★★★★★

英田さんの「エス」「DEADLOCK」シリーズは、いずれも警察と犯罪社会を描いたBLでは抜きん出た作品だと思いますが、所々で会話に不自然さを感じたり、世界観を語る部分が説明的すぎたり……と、私個人的には多少引っ掛かりがありました。

が、この「デコイ」にはそれらが全く感じられず、二組のカップルの過去と現在を様々な伏線をからめつつ、実に上手く描ききっていると思います。
典型的なハッピーエンドではありませんし甘々シーンは殆ど無いので、全編硬質で緊迫感のあるストーリー。ちょっと言い過ぎかも、だけど、初期の高村薫さんの小説を彷彿とさせました。

奈良千春さんとの相性は抜群で、イラストの重要性を改めて再認識しました。上下巻の表紙とも美しい!青と赤の対比が素敵ですよね。




秀逸
おすすめ度 ★★★★☆

上巻で絡み合った糸を解きほぐしながらラストへ向かって一気に物語は進みます。

読者に立ち止まらせない勢いのあるストーリー展開、ややもすれば都合良すぎる設定と思ってしまう登場人物達の過去や話の展開も疑問に思わず読みきってしまいました。

勧善懲悪ではない、空虚さや、哀しみを抱えてそれでも生きる登場人物達の描写がいいです。

最後、ストーリートチルドレンや児童虐待の記述が説明文的でやや、冗長でした。
重要な社会問題ですが、小説としては淡々と書ききってしまった方がすっきりしたかもしれません。

なんにせよ、上巻を読んだその日に下巻を買いに行ってしまいました。良作。



やはりハードボイルド風味が真骨頂
おすすめ度 ★★★★★

英田さんは、私にとって当たりはずれがかなりデカイ作家。
ハードボイルド風味の「es」シリーズや「DEAD LOCK」シリーズは文句なく面白いけど、
1冊ものやラブコメ風味の作品はどうにも面白くないので、
最近はかなり肩透かしを食らっていたのですが、
久々にきたな、という感じで、気合の力作でした。
正直、今までの英田作品でいちばん好きかもしれません。

「es」シリーズの背景を使いつつ、前よりもずっと重たい印象を受けたのは、
やはりキャラクターの過去によるものだと思います。
その辺が非常に綿密だからこそ、胸を締め付けられるような思いを何度も味わいました。
2カプ同時進行も面白かったし、カプ同士が甘くない分ハードボイルドに磨きがかかっていた気がしました。
こてこてのBLを望む人向けの内容ではありませんが、
小説好きのBLファンにはぜひにとおすすめしたいです。

「es」のキャラがこっそりひっそり登場するところがまたよかったです。
てか、佐藤さんかわいそうすぎる…(笑)。



納得の出来
おすすめ度 ★★★★★

非常に素晴らしい一品だと思います 。値段の割には上出来。
買って良かったと思います。



鳥 動画




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