ひとりの人間としておすすめ度
★★★★★
本の紹介にも書かれているように、けして娘として私情に囚われず岸田劉生という
人間を父として芸術家として客観的に捉えている文章に好感が持てました。
また劉生自身の幼少から青年期にかけての人生も、劉生の兄弟、知人などの証言を
もとに書かれていますので、劉生の伝記としても読み応えがあると思います。
これだけ有名な芸術家ですから、普通だと家族の方も悪い印象を与えるような証言は
避けると思うのですが、芸術家である以上にひとりの人間としての劉生の「弱さ」、
「業」に娘として目を背けず書ききっているところは本当にすごいと思います。
凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★
はっきりいって、すさまじい出来です
。従来の伝統を引き継ぎつつ、バランスがうまくとれてます。
買って良かったと思います。