アラン・ドロンの素晴らしさに驚嘆おすすめ度
★★★★★
ルキノ・ヴィスコンティの骨太な作品です。作品としての素晴らしさは他の方々が書かれている通り、問答無用の傑作。個人的には、演出者の評価を決定的に高めたデカダンス物よりも遥かに好き。沈鬱なテーマ、3時間という長尺さから敬遠されがちな作品ですが、それこそ人口に膾炙して欲しいものですね。
作品の質を高めた要因は、何といってもアラン・ドロンの素晴らしさに尽きます。本作と前後して撮影された、ルネ・クレマンの「太陽がいっぱい」で人気を不動のものとした戦後フランス屈指の名優は、とかく若き日の美貌のみが賞賛されがちですが、醸し出される繊細なセンシティヴィティにこそ光を当てて欲しいもの。恋人役のアニー・ジラルドに言い放つ「もう会わないことにしよう」、そして台詞と共に彼の頬を伝う、一筋の涙の美しさが忘れられません。クライマックスでの「絶叫」しかり、映画史に残る名場面が満載された本作で、是非アラン・ドロンの凄みを堪能して下さい。
巨匠の最も愛した作品おすすめ度
★★★★★
ヴィスコンティと言えば、どうしても最晩年のデカダン5部作品が日本では有名なのですが、私にとってのベストはやっぱりこれー(この作品が理解できたことによって初めて他の彼の作品も分かるようになったんです)。ある時、ヴィスコンティに関する本を読んでいて、彼が死ぬまで最も愛していた作品が、これと”揺れる大地”であったと言うことを知って、やっぱり、とおもったんです。何と言っても、他の作品に比べると、その気迫の入り方が違いますもんね。
最晩年の彼の作品は、年齢のせいもあるんでしょうが、やや悲壮感が過ぎると思うのです. ”若者のすべて”の場合、希望と絶望、滅び行くものと未来を生きるものの両方に存在感があって、その拮抗がすさまじいテンションのドラマを生み出していると思います。やはり必見の作品です。
ただし.私自身も3回劇場に見にいってやっと理解できた、と言うくらいに集中力を要求する作品なので、自宅でDVDで鑑賞する場合は、どうか電話もとらず、お菓子も食べず、じっくりと見て下さい。
すばらしい!良作!
おすすめ度 ★★★★★
出来は非常に良いです。他の方がコメントされているとおり、
買って良かったと思います。